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村田容常教授グループの論文が令和2年度 Food Science and Technology Research Award(日本食品科学工学会論文賞)を受賞

2020年5月25日更新

下記論文が、日本食品科学工学の英文誌Food Science and Technology Research Vol. 25 (2019)に掲載された102論文の中からBest Paper (Food Science部門)として選出されました。
本年8月開催予定の日本食品科学工学年次大会で授賞式が行われる予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響のため、中止・延期となり、授賞式は来年度開催の第68回日本食品科学工学大会(中村学園大学、福岡市)で令和3年8月26日に執り行われることとなりました。本研究は本学食品貯蔵学研究室(村田研)でなされたもので、筆頭著者の永井千恵莉さんはじめ野田響子さん、桐原明里さん、冨田裕子さんいずれも本学食物栄養学科もしくは大学院ライフサイエンス専攻食品栄養科学コースを卒業・修了しています。

受賞論文タイトル

A low-molecular weight Maillard pigment from beer was identified as perlolyrine, a Maillard reaction product from tryptophan

著者

Chieri Nagai, Kyoko Noda, Akari Kirihara, Yuko Tomita, and Masatsune Murata   

論文内容

ビールの琥珀色は、消費者を魅了する重要なものです。この色は、メイラード反応という化学反応により形成されることが100年余り前から分かっていますが、その色素は不均一な不定高分子によると考えられているためその化学構造は全く分かっていません。このような状況の中、多種多様な微量な低分子色素成分もビール製造中に形成されて、それらがビールの琥珀色に寄与していると仮定し、低分子色素を検索しました。その結果、一つの化合物を取り出すことに成功し、その化学構造を機器分析ならびに合成標品と比較することでperlolyrine決定しました。ビールの色に一つの明瞭な化学的知見を加えた研究ということになります。

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»https://www.jstage.jst.go.jp/browse/fstr/25/1/_contents/-char/en (新しいウインドウが開き、本サイトを離れます)

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