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第5回 日韓3女子大学交流合同シンポジウムに参加

2014年12月16日更新

 2014年12月2日から4日まで、韓国の梨花女子大学校において、梨花女子大学校と日本女子大学および本学の理系大学院学生の交流を目的とした第5回「日韓3女子大学交流合同シンポジウム」が開催されました。本学からは、文部科学省特別経費「女性リーダーを創出する国際拠点の形成」事業の支援を受けて、16名の大学院学生と5名の教員が参加しました。各大学から参加した学生と教員が、研究内容や研究成果について英語で発表しました。
 本学からの世話人として、第1回から引き続き参加している生物学科由良敬教授に今回のシンポジウムの様子について報告してもらいました。

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<由良教授の報告>

由良 敬(ゆらけい)
お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科
研究院 基幹部門 自然・応用科学系 教授
生命情報学教育研究センター センター長
(理学部生物学科)

  理系大学院生の英語による研究発表能力の鍛錬、海外での研究会参加の訓練、および日韓女子大学の友好関係構築を目的として、4年前から日本女子大学大学院、梨花女子大学校大学院、および本学大学院の理系大学院の学生が、合同で研究発表会をおこなってきている。第5回目の本年は、12月2日~4日の3日間、大学院生22名、教員7名の総計29名で韓国ソウルの梨花女子大学校を訪れた。今回は、12月初旬のソウルとしてはかなり冷え込み、日中でも氷点下の気温で雪も積る中でのシンポジウムとなった。シンポジウムの運営に関しては、第5回目ということもあり、スムーズに展開することができたと思う。また梨花女子大学校側は、第5回目を記念して、例年よりもイベントを充実させ、次回以降への継続の意気込みを見せる歓迎ぶりであった。
  初日は学生交流会、2日目は物理数学系、化学系、および生物系の3つのセッションに分かれた口頭発表会、3日目はポスターセッションがおこなわれた。また、昨年に引き続き、各大学から1名ずつ教員による口頭発表を行った。これらのことにより、参加学生の学問的視野を広げてもらうこととともに、3女子大学の教員交流を促進し、新たな共同研究が生まれてくることも期待している。今回は、初日の学生主催の学生交流セッションが大変うまくいった様子であった。交流会後の夕食では、どのテーブルでも日韓の学生の交流を見ることができた。例年は学生交流を実現するために3日間をついやしていたことを考えると、今回の学生交流セッションの運営は、大成功だったといえる。第2日目の発表においては、学生の発表レベルは互角であったと感じる。いずれの大学の学生も、各自の研究内容を英語で立派に発表できていた。今回の収穫は、発表後に学生が質問をする光景を頻繁に目撃できたことである。例年、学生からの質問が少ないことが課題となっていたが、今回はこの課題を克服する糸口が見えたように感じた。第3日目のポスター発表では、日韓の学生および教員が各自のポスターの前で、討論している様子があちらこちらで見受けられた。このような議論を通して、学生間や教員間の交流が深まっていくことが期待できよう。今回のシンポジウムをとりまとめてくださったスン・チョイ先生は薬学部の先生であったことから、例年とは異なる雰囲気でシンポジウムを進めることができ、そのことがさまざまなよい面を生みだしたのだろうと感じる。
  今回のシンポジウムでも、学生間の交流と各自の研究を英語で他分野の研究者に紹介することを目標としてきた。日本女子大学および本学の学生諸君は、10月から行っていた発表練習の甲斐もあり、英語による口頭発表ができるようになったのは大きな収穫であった。さらには、質疑応答に対応できるだけの実力も、がんばれば身につけることができることが明らかになったことも、大きな収穫である。今回のシンポジウム参加が、学生諸君各自のキャリアパスを考える糧になってくれれば幸いである。梨花女子大生との交流と梨花女子大での見聞が、日韓の歴史や韓国の潜在的力を肌で感じるよい機会になったことは間違いなく、自身の現在と未来を考えるよい材料になってくれたと思う。

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