ページの本文です。

第2回日本版「味覚の一週間」の「シェフinキャンパス」に 生活科学部食物栄養学科2年生が参加しました

2012年10月30日更新

2012年10月24日(水曜日)に開催された、第2回日本版「味覚の一週間」の「シェフinキャンパス」に本学生活科学部食物栄養学科2年生が参加しました。

「味覚の一週間」は、美食の国・フランスで生まれた食育活動のひとつです。日本でも、2011年度から本格的にスタートしました。文部科学省、農林水産省、在日フランス大使館の後援を受け、期間中には全国で様々な活動が展開されています。
「シェフin キャンパス」は「味覚の一週間」の一環として、シェフが大学に訪れて特別講義を行う企画です。本年度は、本学のほかに東京大学駒場キャンパスでも開催されました。
本学の講師は、パティスリー「ル・ポミエ」のオーナーパティシエのフレデリック・マドレーヌ氏。マドレーヌ氏は、創業約200年の歴史を誇るパリの老舗パティスリー「ダロワイヨ」のシェフ・パティシエを長年務め、2005年に自店「ル・ポミエ」をオープン。2009年にはフランスの国家功労章シュヴァリエを受章している著名なパティシエです。
特別講義は、味覚に関する講義と調理実習の2部構成で行われました。

第1部 講義

photoテーマは「パティシエの視点からみた味覚」。スイーツにおける甘味・塩味・酸味・苦味といった4つの基本味の生かし方や、効果的な味覚の組み合わせについて、実際例をあげながら興味深いお話をしていただきました。特に、スイーツでは酸味と苦味は相性が良いとのことで、当日は、苦味の効いたガナッシュの上に甘酸っぱいリンゴのムースをのせたスペシャルスイーツをご用意くださり、学生たちは、実際に味わいながら味覚について学ぶことができました。

第2部 調理デモンストレーションと実習

photoメニューはクレープと4つの基本味のソース。甘味はバジル風味のイチゴのソース、塩味は塩キャラメルソース、酸味はレモン生姜ソース、苦味はシナモンチョコソース。ハーブやスパイスを効かせたソースはいずれも複雑な味わいで、味覚の奥深さを再認識することができました。 マドレーヌ氏は、温度管理のポイントや匂い・色の変化について解説しながら4種類のソースとクレープの調理デモを披露。その後、学生たちはグループに分かれ、マドレーヌ氏から直接指導を受けながら1人1枚ずつクレープを焼き、ソースを作りました。

フランス人パティシエから直接学べる貴重な体験を通して、味覚に関する見識を深めるとともに、フランスの食文化にもふれることができました。が、何より、学生たちはおいしいものを食べると幸せな気持ちになるということをあらためて実感したのではないでしょうか。 なお、今回のイベントは、ティファール(株式会社グループセブ ジャパン)と東京ガス株式会社にご協力いただきました。

「味覚の一週間」について

この「味覚の一週間」は、20年以上前に、美食の国・フランスで生まれた食育活動のひとつです。一人のジャーナリストの「文化遺産でもある食文化を、次世代を担う子どもたちにきちんと伝えよう」という呼びかけがきっかけではじまりました。今では、シェフ、生産者、企業に加えて、国民教育省、農業・漁業省といった政府機関も参画する国民的イベントにまで成長し、8割以上のフランス人に認知されています。文字通り10月第3週を「味覚の一週間」とし、期間中には小学生に味覚の大切さを教える「味覚の授業」を中心に、協賛企業による「味覚のアトリエ」、レストランが特別メニューを提供する「味覚の食卓」といったイベントが開催されています。2011年にはフランス全土で、約20万人の小学生が「味覚の授業」を受けています。

日本でも、磯村尚徳氏(日仏メディア交流会会長・元NHK報道局長)や服部幸應氏(学校法人服部学園理事長)らの呼びかけにより、2011年度から10月第4週を「味覚の一週間」として本格的にスタートしました。文部科学省、農林水産省、在日フランス大使館の後援を受け、期間中には全国で様々な活動が展開されています。 「味覚の一週間」では、毎年テーマが設けられていて、2011年度は「UMAMI」、2012年度は「BENTO」でした。「BENTO」は、フランスの辞書にも掲載されており、“小さな弁当箱の中に季節感やバランスを大切にする日本の食文化や美意識が凝縮されている”として話題になっています。「クール・ジャパン」の海外戦略のコンテンツにも取り上げられているところから、経済産業省の後援により日仏で「BENTOコンクール」が同時開催されました。

「味覚の一週間」の詳細は、こちらをご覧ください。
味覚の一週間 ホームページ

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加