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第3回 日韓3女子大学交流合同シンポジウムに参加

2012年7月10日更新

2012年7月16日から18日まで、韓国の梨花女子大学校において、梨花女子大学校と日本女子大学および本学の3大学の理系大学院学生の交流を目的とした第3回「日韓3女子大学交流合同シンポジウム」が開催されました。本学からは、文部科学省特別経費「女性リーダーを創出する国際拠点の形成」事業の支援を受けて、21名の大学院学生と4名の教員が参加しました。また、今回は本学の理数学生応援プロジェクトの平成23年度アドバンスト・プログラム及びプレ卒研で優秀学生として表彰された学部学生9名も、ポスター発表で参加しました。シンポジウムでは、各大学から参加した学生が、研究内容や研究成果について英語で発表しました。
本学からの世話人として、第1回から引き続き参加している生物学科由良敬教授に今回のシンポジウムの様子について報告してもらいました。

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<由良教授の報告>

由良 敬(ゆらけい)
お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科
研究院 先端融合部門 先端融合系 教授
生命情報学教育研究センター センター長
(理学部生物学科)

  理系大学院生の英語による研究発表能力の鍛錬、海外での研究会参加の訓練、および日韓女子大学の友好関係構築を目的として、一昨年から日本女子大学大学院、梨花女子大学校大学院、および本学大学院の理系大学院の学生が、合同で研究発表会をおこなってきている。第3回目の本年は、7月16日~18日の3日間、大学院生27名、教員5名、更に本学からは研究活動をおこなっている学部生9名を含む総計41名で韓国梨花女子大学校を訪れた。昨年、一昨年度と12月に開催してきたが、今回は実験的に夏を開催時期とすることにした。第2回目の開催から半年しか間隔がないために開催準備期間が短く、また梨花女子大は夏休み期間であるために、開催準備が非常に大変であった様子がうかがわれた。細かい点で多少のトラブルは発生したが、シンポジウムはスムーズに展開した。梨花女子大の準備に対するご努力には、いつもながら敬服する。例年通り、初日は学生交流会、2日目は化学生物系と情報数学物理系のふたつに分かれての口頭発表会、3日目はポスターセッションがおこなわれた。初日の到着直後の昼食会場では、梨花女子大学校の宣伝ビデオが流れていたが、ハリウッドの映画並みの新しいビデオ映像であり、広報にかなりの力を注いでいることをあらためて見せつけられた。理工系部分の編集は、理学部長自らおこなったそうである。その後の学生主催の学生交流セッションは、昨年同様うまくいったらしく、シンポジウム期間を通して、日韓の学生の交流を随所で見ることができた。第2日目の発表においては、今年度は韓国側からの発表が少なかったことが残念であった。夏休み期間で多くの学生が国際会議に参加しているためとうかがった。それでも韓国側の学生は、流ちょうな英語で有名な科学雑誌に掲載された論文の内容を次々と発表し、日本側はやや圧倒されるところがあった。昨年度は学生の発表レベルは互角と感じたが、今年度は再び引き離された感があった。日本側の教員としては、がんばらねばと思った次第である。しかし今回は、日本側の学生が口頭発表に対して積極的に質問をし、各自の口頭発表に対する梨花女子大教員からの質問に対しても、何とか回答しようと努力していたことは、大きな収穫であった。口頭発表に対する学生からの質問がほとんどなかったことが例年問題点としてあげられていただけに、今回のシンポジウムでは、明るい未来が見えたと思っている。第3日目のポスター発表では、日韓の学生および教員が各自のポスターの前で、討論している様子があちらこちらで見受けられたのもよかった。特に本学から参加した学部学生が張り切って発表している姿は印象的であった。このような議論を通して、学生間や教員間の交流が深まっていくことが期待できよう。このシンポジウムから、ぜひとも日韓の共同研究が生まれてほしいと感じる。
  今回のシンポジウムでは、昨年度に引き続き、学生間の交流と各自の研究を英語で他分野の研究者に紹介することを目標としてきた。日本女子大学および本学の学生諸君は、5月から行っていた発表練習の甲斐もあり、口頭発表での質疑応答ができるようになったのは大きな収穫であった。学生諸君を韓国まで引率した意義は十分にあったと感じている。学生諸君にとっては、ソウルでの見聞と梨花女子大生との交流が、日韓の歴史や韓国の潜在的力を肌で感じるよい機会になったことは間違いなく、自身の現在と未来を考えるよい材料になってくれたと思う。

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