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国立大学法人お茶の水女子大学と岩手県教育委員会および宮城県気仙沼市教育委員会などとの相互協力に関する協定を締結

2012年7月18日更新

国立大学法人お茶の水女子大学長
羽入 佐和子

お茶の水女子大学は、岩手県教育委員会など東日本大震災で被災した県や市町村の教育委員会と、震災復興に向けた多様な取組に関して相互に協力し合い、児童生徒の育成や地域社会の復興・発展に寄与することを目的として、包括的連携協定を締結しました。

連携協定を締結した教育委員会および締結日

連携協定を締結した教育委員会 締結日
岩手県野田村、山田町、宮古市 2012年7月17日
岩手県 2012年7月18日
岩手県大槌町 2012年8月21日
岩手県釜石市 2012年8月28日
岩手県大船渡市 2012年8月29日
宮城県気仙沼市教育委員会 2012年11月16日

協定締結の経緯

お茶の水女子大学は、平成23年11月に「東日本大震災被災地支援プロジェクトチーム」を立ち上げるとともに、「東日本大震災の被災地に対する支援方針」を定めました。

東日本大震災被災地支援方針

  1. 被災地のニーズに合致した効果的な支援であること。
  2. 大学が組織として行う支援であり、お茶の水女子大学の特性を生かした支援であること。
  3. 中長期的な展望のもと、計画的な支援を行うこと。
  4. 学生が参加する場合は、ボランタリーな意志を尊重し、安全を図るとともに学生の成長に資する支援を行うこと。

この方針に基づき、岩手県教育委員会と共同して予め被災地のニーズを調査した上で、サイエンス&エデュケーションセンターが中心となり、津波と地震で破壊された現地の小・中学校の理科教育支援活動を展開してきました。
今後更に実質的な支援活動を活性化させていくため、この度、岩手県教育委員会と復興支援に関する包括的な連携協定を締結することになりました。

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協定書を取り交わす耳塚副学長と菅野岩手県教育長
(岩手日報2012年7月19日朝刊
 この写真は岩手日報社の許諾を得て転載しています

本件に関する問合せ先

国立大学法人 お茶の水女子大学
 広報チーム 担当:冨山 弘(とみやま ひろし)
  Tel:03-5978-5104,5105  
  Fax:03-5978-5545
  E-Mail:info@cc.ocha.ac.jp

概要

復興支援活動(理科教育支援)

岩手県大槌町仮設中学校での理科室の様子
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お茶大から送られたガスバーナーで、実験ができるようになった!
岩手県大槌町仮設小学校にて:2011年11月28日
  • photo
  • photo
理科教員研修の実施
テーマ:月と太陽、星の動き、発電・蓄電
(研修材料は宅配便にてあらかじめ送付)
 
岩手県山田町にて:2011年11月29日
  • photo被災した船越小学校は
    県立陸中海岸青少年の家に間借
  • photo狭い場所(廊下)にまとめられた
    お茶大からの理科支援物資
岩手県山田町仮設船越小学校で理科教員研修:2011年11月29日
photo参加者は15人。当日は、山田町の他の小学校からも参加者有
研修テーマ:「流水の働き、月と太陽」

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仮設山田町立船越小学校は、県立陸中海岸青少年の家に間借りし、理科室がないため、当日は施設の会議室で研修
理科室がなくても授業出来る実験コンテンツをお茶の水女子大学が開発
「流水の働き」実験を学ぶ参加教員

教員研修を、ネット環境で実施する方法を開発 (iPad FaceTime を使用)
2011年11月から開始
  • photoiPadにはスピーカと液晶プロジェクターを接続
    スピーカと大きなモニターで受講する受講生
  • photo講師

震災復興に関連した本学独自の調査・研究プロジェクト

お茶の水女子大学では、平成23年度に引き続き平成24年度も、学内において「東日本大震災に対する緊急的な支援活動並びに震災復興に関連した調査・研究課題」を対象とした公募を行い、10件(23年度:8件)の調査・研究プロジェクトを採択しました。
現在、大学が社会的役割を果たしうるよう、被災地に対する実際の復興支援活動や、心的側面、身体的側面、物的側面、環境的側面など統合的観点から災害時や災害後の生活の安心と安全を確保するための災害復興と防災に関する調査・研究を積極的に進めているところです。

  1. 理科教育復興支援
  2. 学校教育用「目に見える放射線」教材の開発
  3. 震災時避難場所としてのお茶の水女子大学の対応シミュレーション
  4. 緊急災害時に役立つ情報収集及び情報交換を行えるコミュニティ向け情報基盤システムの構築
  5. 宮城・福島における避難・支援空間に関する地理学的研究
  6. 日本の農食産業の推進、震災時非常食開発、「花育」活動に向けた挑戦的研究及び教育シーズ活環境の視点からみた被災地小学校の復興計画
  7. 管理栄養士養成課程を有する大学の特長を活かした災害時の食支援のための体制整備に関する実践的研究
  8. 大震災後の地域復興と学校外教育・福祉施設が果たす役割
  9. 社会関係資本と公共空間の再構築を通じた被災地の復興とその支援
  10. 東日本大震災による芸術・文化活動(特に舞踊)への影響ならびにその復興に関する調査

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