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学生・生徒・児童および保護者のみなさまへ【学長メッセージ】

2020年6月1日更新

 
2020年6月1日  学長 室伏きみ子

 緊急事態宣言が解除され、各地で、様々な活動が再開されつつありますが、
みなさま、お元気でお過ごしでいらっしゃいますか?
お茶の水女子大学でも、ホームページやメールでお知らせ致しました様に、東京都と近県のコロナウイルス感染の状況を注視しながら、徐々に学園としての活動の範囲を広げられる様、新たな方法での授業や研究の準備を進めて居ります。

 長期間に亘って、みなさまには、いろいろな面でご心配とご不自由をお掛け致しました。キャンパスを閉鎖して居りました2か月間は、人と人とのコミュニケーションを基礎として成立して来た本学(大学と附属学校園)の教育と研究の機能が著しく制限された期間であり、教職員にとっても、大変辛い期間でした。その中で、本学の教職員たちは、この厳しい経験を不本意な結果に終わらせず、より良い成果を生み出すための工夫と努力を重ねて居りますので、どうぞ、その努力が実を結びますよう、みなさまのご協力をお願い致します。

 これまで本学では、新学期の授業を全てオンライン化し、受講環境を整えるためのお手伝い(ルーターやPCの貸し出し)も実施しています。大学生のみなさまへのアンケート調査では、オンライン授業への肯定的な意見や期待が寄せられて、概ね好評でしたので、教職員は、安心すると共に、新たな授業の在り方に期待を持つことができました。また、附属学校の保護者の方から、「色々と工夫して下さるので、安心して楽しく学んでいます」との感想も頂きました。今後さらに、セキュリティーを強化した質の高いオンライン授業を実施すべく、準備を進めていますので、みなさまから、様々なアイデアやご意見を頂きたく思います。

 なお、新入生のみなさまは、お茶の水での生活を楽しみにしていらっしゃったことと思います。附属学校園の新入生のみなさまにつきましては、各学校園の事情にもよりますが、出来るだけ早い時期に、雰囲気等を知って頂くための分散登校などを順次実施していきますので、焦らずに各学校園からのお知らせをお待ち下さい。
大学・大学院の新入生につきましては、対面週間を設ける予定ですが、感染再燃の危険性などを考慮の上、日程を決定してお知らせしますので、今少しお待ち下さる様、お願い致します。

 世界的に、まだまだ増加の一途をたどっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、私たちが経験したことのない規模での被害を招き、人々の生活に大きな変化を生じさせています。この間、多くの方々が、ご自分と周囲の方々の命を守るために、不自由な生活にも耐えて、様々な努力をしていらっしゃることに、敬意を表したいと思います。また、この病から人々を守るために、過酷な業務に従事されている医療従事者の方々には、心からの感謝をお伝えしたいと思います。
検査法もまだ完全なものとは言えず、治療に関しても特効薬が見つかるまでには時間が掛かりそうです。予防のためのワクチンは、各国の多くの企業が研究を進めていますが、実用化までには、これもまだしばらく時間が必要です。

 こういった状況下で、繰り返しになりますが、幾つかの重要な注意点について、ご説明させて頂きます。
この疾患は、ご承知の様に、発熱や症状がなくとも感染している可能性がゼロではない疾患です。みなさまには、このことを忘れずに、いわゆる三密(密閉、密集、密接)を避けて、ご自身や他の方々への感染リスクを最小限にとどめることや、不特定多数の人々、特に子どもや高齢者との接触を避け、感染ルートのフォローアップが困難になるような行動を避けることを心がけて頂きたいと思います。また、手洗いやマスク着用の徹底など、基本的な感染予防に努めて下さる様、お願い致します。
本学のホームページをご覧頂くと、「新型コロナウイルス感染防止対策室」からのお知らせや、「保健管理センター」からの様々な情報が掲載・更新されていますので、適宜、感染予防のために、活用して下さい。

 COVID-19が終息するまでには、まだ長い時間が必要ですが、この困難な時期をどのように過ごし、乗り越えるかは、未来を担うみなさまの生き方にも影響します。特に、お茶の水女子大学と附属学校園で学ぶみなさまには、この困難と向き合って、新しい形での友人等との関わり方や、学びと研究の方策などを考え、実践して頂きたいと思います。それは、みなさまの将来に新しい局面を拓くものになることでしょう。

 なお、このコロナ禍のために、経済的困難に直面していらっしゃる方には、経済支援策を用意しました。この件も、ホームページやメールでお知らせ致しましたので、どうぞご参照のうえ、ご遠慮なくご相談下さい。

 今は、まだ先の見えない厳しい時期ではありますが、本学に集うすべてのみなさまの力を結集し、この困難を乗り越えて、共に新しい時代を創って行きたいと願って居ります。

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