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学生・教職員の皆さまへ【学長メッセージ】

2020年8月18日更新

学長 室伏きみ子

世界中での新型コロナウイルスの蔓延によって、誰にでも感染が起こり得る日々が続いています。日本国内でも様々な活動が制限され、本学においても、キャンパス内での様々な活動のみならず、お仲間と集まって会話したり、教育や研究のために遠くへ出かけたりすることも制限せざるを得ず、これまでの日常生活で当たり前と思われていたことが出来ない状況になりました。海外留学を途中で切り上げたり、一時帰国していた海外からの留学生が大学に戻って来られなくなったりする事例も少なからず起こっています。こうした事態は、第二次世界大戦の混乱の時期を除いては、本学の144年余の歴史の中で初めての経験です。

こういった厳しい状況下においても、学生の皆さまと教員の皆さまが、学問への情熱を持ち続け、それぞれに工夫を重ねながら、オンライン授業で学びをつないで来られたこと、そして職員の皆さまが、テレワークなどの慣れない業務をこなしながら、大学の機能が停滞することがない様に支えて下さったことに、心から感謝しています。皆さまの熱意と努力のお蔭で、困難な状況下でのお茶の水女子大学の教育と研究が、十分とは言えないまでも、停まることなく続けられています。これからも、前例のない極めて厳しい状況が続きますが、本学では「新型コロナウイルス感染防止対策室」(専用メールアドレス:corona-taisaku@cc.ocha.ac.jp)を中心に、すべての学生・教職員の皆さまが、安全な日々を過ごせるよう、考えられる万全の対策を執りながら、Post-Coronaを見据えた多様な取組を支援していきます。

ただ、前にも申し上げましたように、今は、当人が十全な注意をしていたとしても、社会全体では、誰でもが感染の可能性がある状況になっています。ですから、もしご自身や周囲の方が感染されるようなことがあったとしても、ご自分自身を責めたり、他の方々を責めたりするようなことは、決してなさらないで下さい。「新型コロナウイルス感染防止対策室」にご連絡・ご相談下さると共に、冷静に、その場、その時に最適な対処法を執って頂きたくお願い致します。

学生の皆さまは、授業の今後について、さぞご心配されていることと思います。別途、授業の詳細について、教育担当副学長から、ホームページでお知らせします。文部科学省でも、本年は、教育実習の座学への代替を可能としたように、多くの変更がありますが、本学は​、皆さまの不利にならないよう、十分に対応していきます。皆さまが心配していらっしゃる、対面で行う必要のある実習・実験・演習などについても、感染拡大防止をさらに徹底するとともに、感染の状況を判断しながら工夫を加えながら実施していきますので、詳細は、大学からのお知らせをご覧ください。また、研究室での活動も、同様に安全対策を十分に講じた上で、徐々に再開・拡大していく方針です。

図書館や大学の施設・設備の使用についても、それぞれのホームページのお知らせをご参照ください。図書館では、以前から、学生向けに図書の郵送サービスを行って居り、さらに夏季休業中の限定開館を実施する方針をお知らせしています。また、学生相談室や、保健管理センターなども開いていますので、お困りのことがありましたら、ご相談ください。

今後、お茶の水女子大学では、単にPre-Coronaの頃の状況に戻すことではなく、この困難の中で学んだ経験を活かして、オンライン授業・オンライン会議・テレワークなどを大学の活動の中に有効に取り入れつつ、対面での活動を大切にした「新たな教育・研究・大学運営の在り方」を探っていきたいと考えています。その過程では、学生・教職員の皆さまに、ご一緒に考えて頂きたいと思います。皆さまと共に、Post-Corona時代に向けた、しなやか且つ強靭な、新しい大学創りを進めて参りましょう。どうぞ宜しくお願い致します。

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