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学生のみなさまへ:新型コロナウイルス禍における学びの支援策等について【学長メッセージ】

2020年4月28日更新

学生の皆さま

新型コロナウイルスの感染は、急速に全世界に拡大し、感染源が特定されないケースが日々増加しています。また、若年層の方々が重篤化するケースも出て来ています。このような状況を目の当たりにしますと、国連のグテーレス事務総長が3月31日に発言された「第2次世界大戦以降で最も困難な危機だ」との認識が、まさに当を得ていると思えます。全世界の人々の連帯によって、一日も早くこのウイルスの抑え込みが実現することを願ってやみません。
今、出口が見えない不安の中で、命を落とされる方や、病魔と闘っていらっしゃる方が数多くいらっしゃることには、大きな悲しみを覚えます。お茶の水女子大学の教職員は、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げ、それと共に、感染された方々の一日も早いご快復を願っています。また、極めて困難な状況下で、医療や社会生活を支えて下さっている多くの方々のご尽力に、心からの感謝を捧げます。

本学は現在、皆さまと皆さまの周囲の方々を感染から守り、多くの方々の命を守ることを第一に考え、様々な連絡事項や手続き等は全てオンラインで行うこととして、入構禁止措置を執っています。皆さまには、この厳しい状況下で、本学ではただ一人の感染者も出さないよう、本学からは拡散させるようなことがないよう、そして当然のことながら、重症者や死者は一人たりとも出さないという覚悟の下で、今後の対策にご協力頂きたく思います。今、私たちが為すべきことは、本学に集う全ての方々が感染する機会を極力少なくすること、そして、どこかで拾ってしまったかも知れないウイルスを他の人々の間に拡散させないための対策を講じることだと考えています。この難局を乗り越えることが出来れば、多くの医療従事者や研究者の方々のご努力で、必ずこのウイルス禍を克服できる日が来るはずです。 
皆さまには、ご自分自身とご家族、そして皆さまの大切な方々の命を守ることを第一に考え、行動して頂きたくお願い致します。ウイルスによって、皆さまが、教育や研究の機会を奪われることがないことを、心から願っています。

学生の皆さまは、通常の学園生活を送ることが出来ない状況が続いていることに、大きな不安を覚えていらっしゃることと思います。何よりも、新しい大学生活への夢と希望を持って本学に入学された新入生の方々をはじめとする学部生、大学院生の皆さまは、今、どのような想いで日々を過ごしていらっしゃるのでしょうか? 現在が、皆さまが描いていた学園生活からはほど遠い状況であることに、将来の夢や目標が叶わなくなるのではないかと、心配していらっしゃるのではないでしょうか?
進級や卒業、あるいは資格取得に関する単位のこと等を不安に思われている方もいらっしゃるでしょう。これまでの大学からの連絡でご承知のように、本学では5月7日から6月24日(第一学期終了日)まで、オンライン授業を実施致します。オンラインであっても、対面授業に劣らない授業とするために、教職員が工夫を重ねていますので、どうぞ心配なさることなく、楽しく学んで頂きたいと思います。

また、皆さまの中には、保護者の方のお仕事が順調にいかなくなったり、アルバイト先からの収入が得られなくなったりすることで、経済的困難を抱えることになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本学は、皆さまのご心配事について、出来るだけお手伝いをしたいと考えています。学修・生活上の相談事はもとより、家計の急変等による経済的困難など、相談したいことがおありでしたら、どうぞ遠慮なさることなく、大学にご連絡下さい。
様々な支援策や、連絡先については、追って「OchaMail」でお知らせしますので、注意していて頂きたいと思います。

なお皆さまには、この厳しい状況をただ悲しむだけでなく、是非、命を守ることの意味を考え、ご自分自身を見つめ直す良い機会と捉えて頂きたいと思います。皆さまそれぞれが本学で何を学び、どんな夢を実現したいのかを確認し、将来に向けて、社会のためにどんな貢献ができるのかを考えてみる機会として頂けると幸いです。
お茶の水女子大学は、「学ぶ意欲のある全ての女性にとって、真摯な夢の実現の場として存在する」というミッションの下、皆さまの学びを支え、夢の実現に向けて、助力を惜しみません。どうか、様々な困難に負けず、この難しい時期をご一緒に乗り越えましょう。

蛇足とは思いますが、大型連休を控えているこの時期、皆さまには、改めて以下の事項の徹底をお願い致します。

1. 連休等を利用して、帰省や旅行(国内、海外共)など現在の居住地域を越えた移動を行わないこと
2. いわゆる三密(密閉、密集、密接)を避け、ご自身や他者への感染リスクを最小限にとどめるための行動を執ること
3. 不特定多数者、特に子どもや高齢者との接触を避け、感染ルートのフォローアップが困難になるような行動を避けること

                               2020年4月28日
お茶の水女子大学長 室伏きみ子

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