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2018年1月26日更新
本学大学院人間文化創成科学研究科(博士後期課程 化学・生物化学領域 2年;森 寛敏准教授研究室)の黒木菜保子さんが、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業 ACT-I (Advanced information & Communication Technology for Innovation) の支援下推進している研究課題「CO2フリー社会実現のための物理化学と情報科学の融合(H28-29年度)」が、加速フェーズ(H30-31年度)にステップアップ採択されました。
「CO2フリー社会実現のための物理化学と情報科学の融合」
生活水準を維持・向上しつつ地球温暖化を解決するには、CO2を効率良く回収しなければなりません。近年、イオン液体が CO2を選択的に吸収する能力を持つことが報告され、多くの環境化学者・物理化学者が、よりCO2を吸収するイオン液体の開発に挑戦してきました。しかし、イオン液体は数多存在する陽イオンと陰イオンの組み合わせから構成され、大量生産されないため高価です。そのため、従来、全てのイオン液体についてCO2吸収能力を調査することは不可能でした。
黒木さんの専門は、第一原理量子化学・分子動力学計算を基盤とした理論・計算化学です。ACT-I プロジェクトの支援の下、黒木さんは物理化学と機械学習・人工知能等の情報科学的手法を融合したマテリアルズ・インフォマティクスにより、CO2を効率良く吸収するイオン液体を、迅速かつ高精度に理論設計するシステムの開発に取り組んでいます。
http://www.jst.go.jp/report/2017/180125.html
https://www.jst.go.jp/kisoken/act-i/
https://news.mynavi.jp/article/20161121-acti_jst/