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野田響子さんが、第26回日本メイラード学会において若手奨励賞を受賞

2016年11月24日更新

大学院博士後期課程ライフサイエンス専攻食品栄養科学領域1年生の野田響子さんが、平成28年11月11日、12日につくば市のつくば交際会議場で開催された第26回日本メイラード学会において若手奨励賞を受賞しました。

メイラード反応とは、1912年にフランスの化学者Louis Camille Maillard により見出された化学反応で、アミノ基とカルボニル基が反応して起こる一連の反応を指します。本反応は、食品の褐変(ビールやみそ・醤油のような黄色から茶色い色が形成される現象)や加熱香気成分(トーストや焼いた肉の香ばしい香り)の形成に関与するため当初は主に農学系の化学者により研究されていましたが、現在では本反応が生体内でも普遍的に起こっていて、病理学的にも重要な反応であることが分かり、生化学系や医学系の研究者により活発に研究されています。

野田響子さんは、システイン、スレオニン、セリンといったアミノ酸とグルコースを混合した加熱溶液からピロロチアゾレート、ピロロオキサゾレートAおよびピロロオキサゾレートBと名付けた新規な色素化合物群を見出し、その構造、性状、分布や生成経路を明らかにしました。

化学式

講演タイトル

ピロロチアゾールならびにピロロオキサゾール構造を有する新規メイラード黄色色素について
―単離、構造決定、性状および生成機構―
○野田響子、山田眞二、寺沢なお子、島村裕子、村田容常

日本メイラード学会 
http://www.maillard.umin.jp/

  • 賞状賞状

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