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優れた学習環境と細やかな心くばりに感動しました

2016年11月14日更新

GLさん

G.L.さん (イタリア)
博士前期課程
人間文化創成科学研究科 比較社会文化学専攻 日本語日本文学コース

日本への留学理由

ポップカルチャー、そして日本文学との出会い

私が日本文化に興味を持ったのは小学生のころからです。最初はやはりアニメやマンガといったポップカルチャーがきっかけでしたが、高校生になってイタリア語に翻訳されている日本文学を読むようになりました。ヨーロッパでは吉本ばななさんや村上春樹さんの作品は非常に人気があり、私もその影響でナポリの大学で日本語学科を選択しました。イタリアでも特にナポリとベネツィアの大学では、日本文学の研究に長い歴史を持っているのです。

大学で3年間日本文化を勉強し、もっと幅広くさまざまな作家の作品を読むようになりました。そして5年前、交換留学生として東京の大学で学ぶチャンスを得たのです。その1年間で自分の選択はやはり正しかったと思いました。日本文学の授業で円地文子さんという作家を初めて知り、卒業論文のテーマも円地文子さんにするほど興味を抱き、日本の女性文学を積極的に研究したいという気持ちが強まっていったのです。



お茶の水女子大学を選んだ理由

第一線の研究者とのメールで留学が具体化

GLさん2いったんはナポリの大学院に進みましたが、大庭みな子さん、倉橋由美子さんなど70年代の女性文学を読みふけるうちに、日本でもう一度ちゃんと勉強したいと思い、さまざまな日本の大学院のホームページを見て情報収集を始めました。

私の研究テーマは「ジェンダーの視点からの日本文学」というものですが、初めてお茶の水女子大学に問い合わせたとき、幸いにも、日本文学とジェンダーを同時に研究している素晴らしい研究者とメールでコンタクトさせていただいたのです。その先生の存在がとても大きな刺激となり、お茶の水女子大学への留学が具体的なものとなりました。日本文学のみならず、とても優れたジェンダーの学科を併せ持つお茶の水女子大学は、私にとってベストな環境だと確信できたのです。



お茶の水女子大学での学生生活、周囲のサポート

先生や仲間の温かい気くばりに感動

お茶の水女子大学に入ってとても印象的だったのは、最初のガイダンスです。日本人の学生たちのほか、留学生は私ともう1人だけでしたが、担当の先生が日本の学生たちに向かって、「2人の留学生もいますのでいろいろ手伝ってください」と言ってくださったのです。そこまで心配してくれることにとても感動しました。

授業はすべて日本語ですが、ある程度、日本語でコミュニケーションできれば特に問題はないと思います。やはり最初のうちは授業内容が分かったのかどうか自分でも曖昧なことがありましたが、そういう時はいつも周りの学生に聞いたり相談したりして助けてもらいました。

交換留学のときは他の留学生も多く英語での会話になりがちでしたが、ここでは私も含めて留学生はずっと日本語で会話しています。これはお茶の水女子大学の良いところのひとつです。もちろん難しいことなどは英語を使うときもありますが、せっかく日本を学ぶために来ているのですから、できるだけ日本語で会話したいと思っています。



日本での生活、カルチャーギャップ

ぜひ利用したい留学生サポート制度

GLさん3

生活面などの一般的なカルチャーギャップはそんなに苦労なく乗り越えられると思います。特にヨーロッパ人は日本のアニメの先入観が強いので、もしアニメの世界を期待していたら少しショックかもしれないですね(笑)。

今は日本人の友人と3人でアパートをシェアしていますが、私も入学当初は大学の寮を利用させてもらいました。日本のアパート賃貸には独特の制度があり、もし日本に来て最初にすることがアパート探しだとしたらとても大変だと思うので、寮の提供は留学生にとって本当にありがたいものです。

お茶の水女子大学には留学生サポート窓口があり、生活やビザのことなど学業以外でも何か問題があれば必ず相談に乗ってもらえる体制が整っています。また、チューター制度もありますので、例えば図書館にない本を他の大学から取り寄せる方法など、学業面でも細かなアドバイスが受けられます。

大学が企画するイベントや旅行も留学生に好評ですね。普通の外国人旅行者では行けないような場所にも安く旅行できますし、歌舞伎鑑賞や着物の着付け体験などもあります。私は現代アートに興味があるのですが、東京は美術館も多く、面白い展覧会もたくさんあります。お茶の水女子大学の学生は国立美術館や東京国立博物館など、入館無料になるというメリットもうれしいですね。



自分の将来像

日本文学の素晴らしさを世界へ

将来は、できれば日本文学の先生になりたいですね。今はアメリカやオーストラリアにも日本文学の優れた研究者がいますし、日本やイタリア以外の国でも広く活躍してみたいと思っています。吉本ばななさんや村上春樹さん以外の、イタリアではまだよく知られていない70年代の女性作家の作品もぜひ紹介していきたい。そのためにも、今後もお茶の水女子大学で研究を続けられれば一番いいと思っています。



お気に入りスポット

コーヒーが大好きなG.L.さんは正門前にある「café Fuu」がお気に入り。授業の合間に本を片手にちょっと息抜き。週1回は必ず行くという。

GLさん4

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