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ワークショップ リポート  ~ 2014年度 ~


  第五回「女性のグローバルな活躍のためのワークショップ」(2014年12月17日)報告 


「世界へ羽ばたく活動弁士」

講師    澤登 翠 氏
活動弁士


 「活動弁士」とは、映画が無声だった時代、その上映に際して脇に立ち、登場人物のセリフからストーリーのナレーションまで、映画音声の代わりに語る職業である。声優とナレーターを兼ねたような仕事で、しかも生で語らなくてはならず、高度な話術が必要だ。無声映画はかつて多くの国で上映されたが、実は弁士という職業、日本でしか発達しなかった。日本に最初に紹介された映画の前身、「キネトスコープ」が欧米のものだったので「説明」の必要があったこと、またもともと浄瑠璃など「語り」を好む日本人の文化から、出来上がった芸能だという。


 今回の講師、澤登翠さんは、その活動弁士を本職とする第一人者です。若い頃に活動弁士の実演を見て、単なる映画の「説明」ではなく、映像と語り、そして演奏(無声映画上映にはBGM代わりの演奏が付くことも多かった)が融合してすばらしい芸術になっていることに感動し、この道を選んだという澤登さん。無声映画がしだいに上映されなくなり、活動弁士という仕事も世から消えそうになっても、一人がんばり続けた。その結果、弁士術が一個の芸術として国際的にも評価されるようになり、今ではフランスやアメリカの映画祭等への公演依頼も相次いでいる。

 映画への愛情があふれてくるような澤登さんのお話に、好きなものに一心に打ち込み、たとえ逆境でもそれを貫いていれば、結果として世界的な活躍にもつながっていくものなのだと実感させられる。決して、「語学」だの「海外へ行くこと」が先にくるものではないのだ。「世界へ出るには、まず日本文化を知らなくてはいけない」という澤登さんの言葉は、正に重要だ。短編映画丸々一本の活動弁士の実演までご披露いただき、非常に贅沢なワークショップとなった。



 参加者の声 ~第三回・第五回ワークショップに参加して~ 

楊 朝暉  
訪問研究者


 お茶大に来て半月ごろに、杉浦未樹先生のご講演のポスターを見て引きつけられました。もともと講演を聞くのが私の趣味だから、ぜひ行ってみたいと思いました。2011年にほかの大学を研究訪問した時には、あまりに学校内での講演が少なかったので、ポスターやチラシを見て、市内のほかの大学へ聞きに行くより仕方がありませんでした。お茶大はこんな素晴らしいチャンスを提供してくださって、深く感謝しています。

 10月29日に杉浦先生のご講演会へ行って、まず学生さんの人数が少なかったので、びっくりしました。中国だったら、きっと10倍以上の参加者がいると思います。かえってチャンスの少ない中国では、人々がこのような講演会とワークショップに対する興味が強くて、大切にして一生懸命に学んでいて、頑張っているのだなと思いました。 杉浦先生は若く見えるのに、博士の学位も取って、教授にもなりました、そして、世界でいろいろな国で生活した経験をお持ちです。それは学術的にも、キャリアップの面でも、人生の経験、特に異文化体験の面でいろいろな実績を積まれて、大成功だと思います。その大切なご経験について、先生の貴重なお話からからいろいろ学びました。杉浦先生のシンプルなスタイル、率直な話し方も、とても印象深かったです。

 もう一つ印象深かったのは、澤登翠先生のご講演です。本館306室に着いたとたん、先生の素晴らしい格好に魅了されました。先生のきちんとしている姿、その丁寧なご準備、小さなことまで大事にしている仕事の真剣さに、深く感動しました。澤登先生のご講演のPPTとご説明の流れも、よく準備されていて、格別だと思いました。まず写真で、国際的にも有名な映画のシーンと写真を見せてくださり、興味深い説明をしてくださいました。それからすごく感情を込めて、素晴らしい活動弁士のご公演を披露してくださいました。そこから弁士という仕事の素晴らしさ、日本と日本文化の魅力、日本語の音声、ボイスの面白さに深く感動されました。その素晴らしいご公演を見ながら、どうも、今晩は来てよかった、人生の忘れがたい体験だなと思っておりました。最後の部分では、澤登先生が海外でご公演された時の写真をたくさん見せながら説明してくださいました。いろいろな国際的なイベントや無声映画のフェスティバルを通して日本文化の魅力が世界中に伝わり、世界の人々に受け入れられました。それは素晴らしいことだと思います。

 この一流の女性向けのグローバル化とキャリアアップのワークショップに参加できて、講師の先生にも、主催者のお茶大のグローバル人材育成推進センターの方々にも、深く感謝しております。講師たちの優秀さ、一生懸命な仕事ぶりに激励され、わたしも時間を大切にして、自らを磨いて、仕事を頑張りたいと思いました。

 このワークショップのやり方もすごいと思います、中国なら聴講者が多いから、だれか一人二人で講師に質問すればもう終わりですが。ここでは、一人一人に感想を話させたり、交流したりして、一層理解を深めることができるので、とても役に立つと思います。こうして感想文を書かせてくださるのも、聴講者の考えの整理、大切な体験のまとめのために有意義だと思います。いろいろ企画してくださって、ありがとうございました。さすがはお茶大の女性教育で、トップクラスで、素晴らしいと思います。訪問研究者として短い期間しか滞在しない私ですが、このワークショップのおかげで、違う分野で活躍している女性たちと合うチャンスを得て、そのご講演に感動し、グローバルな視線からいろいろと考え直す能力を与えていただいて、前より成長できた実感があります。主催者の方々に本当に感謝しております。



 参加者の声 ~第四回・第五回ワークショップに参加して~ 

藤山 千紘  
理学部情報科学科3年

第四回ワークショップ報告ページこちらに掲載しています、是非ご覧ください。



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お問合せ

 お茶の水女子大学
 グローバル人材育成推進センター
 担当 石田・細谷・玉村
 TEL:03-5978-2734・2736
 E-mail:wgws■cc.ocha.ac.jp
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