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ワークショップ リポート  ~ 2014年度 ~


  第三回「女性のグローバルな活躍のためのワークショップ」(2014年10月29日)報告 


「地球の中の自分の居場所~女性たちの向かう先」

講師    杉浦 未樹 氏
法政大学経済学部教授


 後期最初のワークショップは、学術界から講師を迎えて開催された。女性の海外移動の世界的な実態の分析から始まり、講師の杉浦さんご本人の海外経験にもとづく留学アドバイスへと、親しみやすい口調でお話が展開された。


 留学アドバイスでは、まず、自身の反省から、海外での学位取得や就労を考えるなら、はっきりとそれを自覚して留学プランをたてることがすすめられた。その一方で、全世界的には、女性の移動は必ずしもキャリアアップと結びつかず、女性の留学動機も異国での問題解決体験やネットワークづくりであることが示された。日本人女子学生は、留学すればキャリアは拓けると漠然と期待したり、留学中、生活上の困難を克服した体験を軽視する傾向があると指摘された。逆に、世間的に批判されがちな、同国人のグループで留学するやり方や、留学生同士で仲良くなることは、グループで助け合って情報収集できるなどの利点があり、悪くないという。これまでの思い込みをまるっきり覆され、目から鱗が落ちるようなお話が続く。


 留学そのもので、何か問題が解決するわけではない、その経験を通して自分を見つめなおしつづけることで、あくまで自らの問題解決能力を身につけていくのだ、という貴重なアドバイスが提示された今回のワークショップは、今まさに留学からグローバル活動を始めようとしている学生たちにとって、きわめて有用なものとなっただろう。






 参加者の声 ~第三回ワークショップに参加して~ 

小林 萌美  
文教育学部人文科学科2年


 2014年度「グローバルな女性の活躍ワークショップ」第三回の講師、杉浦未樹さんからは、世界全体で増えている女性の移動のお話と、ご自分のさまざまな「移動」の体験を織り交ぜ、グローバル社会で自分の居場所をどのように考えるかというお話を伺いました。近年、移民や留学による女性の移動は男性よりも増えているが、必ずしもそれはキャリアアップのためではない、というお話から始まり、杉浦さん自身の留学体験について伺いました。インターンシップ留学、海外研究員など海外で華々しく活躍されている方だと最初は思いましたが、杉浦さん自身は多くの挫折を感じ、紆余曲折があったというのが意外でした。

 留学というとすぐに思いつくのは交換留学や学位取得のためのそれでしたが、インターンや研究員という方法で留学されていたこと、そしてその経験をご自分では挫折の一つであるとおっしゃっていたことが印象的でした。自分のキャリアと留学を結びつけたいならば、それぞれに必要となる留学の種類は異なること、さらに、もしそれがうまくいかなかったときにはどうするかも、考えておく必要性を感じました。どうしたらよいかわからない状態の中で手探りに留学へ進むのは、自分を客観的にみることが難しく先に進めないが、先入観でグループ留学や非英語圏への留学を躊躇するのもよくない、というアドバイスをいただきました。留学をし、異なる場所で生きていく上では様々な不安がつきまとう、そこから得られたものは語学力や柔軟性だけではなく、自分の居場所を新しく作れたこと、とおっしゃっていたのは、私にとってとても新しい考え方だと感じました。

 グローバル社会で生きていくというのは、語学力を生かし世界を飛び回ることや異文化体験を積み重ねるということではなく、どこか一つのものや場所に固執することなく、世界規模で自分に必要なことがらを探せるということなのではないか、と感じました。自分の周りにないならば、世界へ探しにいくことのできるしなやかさと勇気をもつことが、グローバル社会における活躍なのではないかと考えることができ、とても有意義なワークショップでした。






 参加者の声 ~第三回・第五回ワークショップに参加して~ 

楊 朝暉  
訪問研究者

第五回ワークショップ報告ページこちらに掲載しています、是非ご覧ください。


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