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本学よりミリアム・ウェレ博士に名誉博士称号授与

2月21日、本学において、ミリアム・ウェレ博士に名誉博士称号を授与し、記念講演会を開催しました。本学では、2002年にアフガニスタン復興支援とし て行なわれた女子教育支援をきっかけに、アジアやアフリカ地域をも視野に入れて、女性と子どもに関わる平和構築のための支援活動に取り組んでいます。今回 の名誉博士称号は、ウェレ博士の業績、社会活動への貢献を讃え、本学の活動の一つのモデルとして顕彰しました。

ウェレ博士は、長年にわたりケニアを中心としたアフリカ地域における保健医療活動や青少年活動に精力的に取り組み、それらの偉大な功績によって、2008年に日本政府によるアフリカでの医学分野の最高の賞である、野口英世アフリカ医学賞を受賞されました。

アメリカ留学で博士の学位を取得後、ナイロビ大学医学部教授地域保健学科長としてケニアをはじめとするサブサハラアフリカの医学教育に大きく貢献され、 特にウェレ博士が理事長を務めるAfrican Medical and Research Foundationは、遠隔地の病人への緊急搬送を行うフライングドクターシステムを実践しています。ウジマ財団の理事長としても、ナイロビのスラムで あるキベラ地区を中心とした青少年活動の場を作り、青少年自身による麻薬依存に対する予防・更生活動を通じて、キベラ地区の麻薬使用率の減少に貢献しまし た。また、ケニアのHIV/AIDSに対する活動の責任者としての活動も高く評価されています

授与式後は、本学グローバル協力センターが実施している「グローバル社会における平和構築のネットワーク形成」事業の一環として、記念講演会「共に生き る—ミリアム・ウェレ博士に聞く」が開催されました。ウェレ博士からは、紛争の多いアフリカの平和を実現するために、コミュニティや市民の連帯を通じた、 日本をはじめとするグローバルなネットワークの構築が不可欠であることが講演されました。学生からは女性としての役割、コミュニティからの活動の重要性等 に関する数々の質問がなされ、活発な議論が行われました。最後には、ウェレ博士とともに参加者が立ち上がって、手拍子をしながらケニアの歌を歌いながら締 めくくられました。「共に生きる」社会の実現の第一歩として、アフリカと日本の間の温かい連帯を感じさせる講演会となりました。
今回のウェレ博士への称号授与を、本学のさらなる国際協力活動の発展の礎としたいと思います。

 

 

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