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東京国際交流館で国際シンポジウム「21世紀に生きる女子大学」を開催

 独立行政法人日本学生支援機構と国立大学法人お茶の水女子大学は、7月19日(土)に東京国際交流館国際交流会議場において「21世紀に生きる女子大学〜グローバル社会における女子大学の使命〜」をテーマに、国際シンポジウムを開催した。当日東京地方が梅雨明けとなり水銀柱がグングン上がる夏晴れの中、参会者は250名を越え、21世紀の女子大学の使命をめぐり熱い議論が展開された。
 まず、開会に当たり、日本学生支援機構 北原保雄理事長が開会挨拶としてシンポジウム開催の趣旨を述べ、続いて、内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画)上川陽子大臣からのメッセージが披露された。
 シンポジウムは、お茶の水女子大学 郷通子学長及び韓国の梨花女子大学校 李培鎔総長の基調講演に引き続き、パネルディスカッション第1部ではファシリテーターの朝日新聞辻篤子論説委員の見事な司会のもと、フィリピン女子大学 アメリア・ローデス・ベニテス・レイエス学長、津田塾大学 飯野正子学長、東京女子大学 湊晶子学長、奈良女子大学 久米健次学長、日本女子大学 後藤祥子学長より、話題提供がなされ、各大学の個性や特色の違いが浮き彫りにされた。いずれも、創設者たちの思いは女性が高等教育を受けることにより社会の変革につながることを見通し、歴史を変えるようとする熱意のもとで女子教育に取り組んだ歴史と実績が明らかにされた。それぞれの大学が各界に多くの女性リーダーを輩出してきた伝統と実績に裏付けられた力強いプレゼンテーションは、参会者の心をうつものであった。

基調講演をおこなう郷学長 基調講演を行う李総長
基調講演をおこなう郷学長 基調講演を行う李総長

 郷学長は、出る杭を育て、グローバル社会で活躍する女性リーダーを育てる、李培鎔総長は、しなやかなものが強い、質量とも巨大になることが力を得ることになる、と語り、レイエス学長は、女性の自尊感情を大事に育てないと、HistoryからHer-storyへの転換はできない、と述べた。さらに、飯野学長は、勇気・情熱・志をもって世界を拓き、社会に貢献する女性を育てたい、湊学長は、Visionと PassionなきところでMissionは果たせず、久米学長は、女子大の役割は社会の許容性を担保するところにある、後藤学長は、学術分野のみならず人権運動や社会運動にも多くの人材を輩出してきた実績を踏まえて、大事に愛情をかけて育て、一人ひとりを丁寧に育むことが、社会で活躍できる人を育てることになる、と語った。
 第2セッションでは、5女子大学コンソーシアム(お茶の水女子大学、津田塾大学、東京女子大学、奈良女子大学、日本女子大学)の各大学で学び様々な場で活躍中の方々が、自らの体験をもとにお茶の水女子大学で学び、現在タマサート大学准教授のスニラートさんは、本学での学びと研究、さらにネットワークに支えられ日本語教育に力尽くしていることが紹介された。また、カブール大学講師でアフガニスタンからの国費留学生として本学で学んでいるワヒダさんは、本学の教育研究環境の素晴らしさと懇切な指導について紹介した。
 これらを受けてフロアとの活発な討論が行われた。辻氏は、女子大について語ることは教育について語ることであり、人創りについて語ることである、その語りを通してどういう社会、どういう世界に生きたいのかを語ることでもある、とシンポジウムを締めくくった。

パネリストの各大学長 シンポジウム登壇者
パネリストの各大学長 シンポジウム登壇者

 閉会挨拶では、元大阪外国語大学長で前東京国際交流館館長の赤木攻先生が、世界を変えるのはソフトパワーである、と女子大への力強いエールで締めくくられた。
 このシンポジウムでの討論を通して、今こそ、女子大の特色を活かし、アジアだけでなく世界の女子大が連携協働して、女子大から、現代社会のパラダイム変換をすることにより、よりよい世界へと変えていきたいとの思いを新たにした。『2001年宇宙の旅』の作品で著名なSF作家のクラークは、「20世紀は血に飢えた時代であった。しかしこれからは世界が一つの家族になるべきである」とのことばを遺した。今、私たちは、女子大から世界を変え、"世界が一つの家族になれる日"をめざす旅へのスタート地点に立ったのである。

 なお、本シンポジウムは、財団法人中島記念国際交流財団助成事業として行われ、文部科学省、外務省、独立行政法人国立女性教育会館、五女子大学コンソーシアム(津田塾大学、東京女子大学、奈良女子大学、日本女子大学)のご後援をいただき開催されました。また、28女子大学が当日パネル展示にご協力くださいました。ご協力いただきました皆様に心から感謝申し上げます。

会場内の様子 パネル展示会場
会場内の様子 パネル展示会場

(内田伸子副学長 記)

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