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科学技術振興機構の独創的シーズ展開事業「大学発ベンチャー創出推進」プログラムに採択!

 19年度科学技術振興機構(JST)が公募した独創的シーズ展開事業「大学発ベンチャー創出推進」に、「安全かつ効果的な疼痛治療薬の応用研究開発」プロジェクト課題が採択されました。開発代表者として、室伏きみ子理学部教授、及び起業家として、堅尾和夫サイエンス&エデュケーションセンター特任教授の連名で申請し、採択されたものです。大学発ベンチャー創出推進事業は、大学等の研究成果を基にした起業及び事業展開に必要な研究開発を推進することにより、イノベーションの原動力となるような大学発ベンチャーが創出され、これを通じて大学等の研究成果の社会・経済への還元を推進することを目的とする事業です。本年度は、平成19年2月5日(月)〜平成19年3月16日(金)の期間で募集があり、ライフサイエンス分野34件、IT(情報技術)分野12件、材料・ナノテクノロジー分野6件、環境・その他分野7件で合計59件の応募があり、15件が採択されましたが、「安全かつ効果的な疼痛治療薬の応用研究開発」は、ライフサイエンス分野で採択されました。
 高齢化社会では、これまで以上に「痛み」に苛まれる人口が大幅に増加することが予想されます。安全且つ効果的な鎮痛剤の提供は、痛みに苦しむ患者のQuality of Lifeを向上させ、社会の医療費負担を軽減させると同時に、社会の労働生産力の損失をも抑えることが期待でき、これからの日本の医療・経済にとって解決を急ぐべき課題となっています。「安全かつ効果的な疼痛治療薬の応用研究開発」プロジェクトは、室伏教授が世界に先駆けて発見し、生体中に含まれる環状ホスファチジン酸(cPA)に、モルヒネと比較しても劣らないほどの極めて強い鎮痛作用がある事を見出したことから、既存の鎮痛薬である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)や麻薬性鎮痛薬にみられる副作用や薬剤依存性などの弊害のない、安全且つ効果的な新規鎮痛薬を開発することを目指すもので、各方面から期待が集まっています。

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