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食物栄養学科 管理栄養士養成施設としての指定を受ける

  •  本学生活科学部食物栄養学科は、厚生労働省、文部科学省および管轄である都庁から、管理栄養士養成施設としての指定を受けました。これによって平成16年度入学の学生から卒業時に栄養士免許を取得するとともに、管理栄養士の国家試験受験資格が与えられるようになりました。

    背景

     社会の高齢化が進み、医療費や保険制度の問題が大きな社会的問題となっています。その中で日本の医療も、健康でQOL(Quality of Life:生活の質)の高い国民生活を維持するために、これまでの「病気を治す」という治療医学という観点から、「病気にかからないようにする」という予防医学へと変わっていく流れにあります。日本人の死因の多くを占める、糖尿病、動脈硬化症、高血圧などの生活習慣病は食生活やライフスタイルの改善で予防することが可能であり、現在すでに病気を発症している人だけでなく、子供や高齢者、病気になる可能性のある多くの人達に対して、現実の食生活環境を基盤とした健康・栄養教育が大変重要になり、高度専門教育を受けた管理栄養士の新たな役割が社会的に求められています。



    教育の目標と方針

     食物栄養学科では、本学のこれまでの教育という長い歴史と伝統を背景に、このような健康や栄養の新しい分野で、日本はもとより世界のリーダーとなる資質を備えた高度な栄養の研究・教育者を育てたいと考えています。これを実現するために、学部教育にとどまらず、本学の大学院との連携を重視しています。

     前期課程ライフサイエンス専攻の生活系では食物・栄養や人間・環境に関する基礎研究を行うことができ、生命系の遺伝カウンセリングコースに進めば、臨床の場でオーダーメイド治療と遺伝的素因を持った人に対する発症の予防といった活躍の場が広がります。また食物栄養学的な基礎知識を持った上で、発達社会科学専攻へ進学すると、医療制度や福祉、流通、経営について、また人の心の問題や教育についての研究を進めていく能力を身につけることができ、新しい分野で最も社会的ニーズの高い高度専門家を育てることができます。さらに後期課程へ進学することによって、多様な高度研究・教育者が育つものと考えています。このような教育は、本学の大学院の充実した教育内容と、専攻を超えた教育組織により可能となっており、他大学にはできない大きなメリットです。

     学部教育の基本方針は基礎研究を中心としたカリキュラムでこれまでと同じですが、「より人間の生命現象を重視して食物・生活環境を理解する」という教育が加わります。そして、これまでの食品に関する研究をより人としての視点から見ることのできる人材、食物科学に関する学術的基盤を持った上で、栄養の研究・教育を行える人材、食の安全性も視野に入れて、食を通して豊かな人間形成を可能にする教育活動の行える人材、日本の栄養行政の一端を担える人材に育ってくれることを期待しています。


管理栄養士養成イメージ図



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