お茶の水女子大学は、1875年に東京女子師範学校として設立し、2009年には新制大学お茶の水女子大学60周年を迎えました。女性が高等教育を受け ることのできる唯一の場として国によって創設され、以来、先駆的な女性が多く学び、それぞれに社会をリードしてきました。その精神を受け継ぎつつ、国際的 な研究拠点を擁する高度な教育研究機関として、本学には女性の活躍促進をリードする使命があると考えています。
Universityとしての大学は、universal(普遍的)な学術的役割を果たすことが求められます。そのためには、大学での教育研究は、現実 的な社会的要請に応えると同時に、学術の歴史を刻み、文化を創造する長期的な視点を保持していなくてはなりません。そこで、お茶の水女子大学では、確かな 未来を担う人間を育成するために、学生が自律性と協調性を育み、論理的思考力と創造的探究心を習得する教育を実践しています。それは、少人数の総合大学で ある本学ならではの教育方法です。
とくに教育の基本をなす教養教育の特色は、「堅固な基礎的知識」の教授と「21世紀型リベラルアーツ教育」ですが、本学のリベラルアーツ教育は、問題を 発見し、それを解決する能力を習得するお茶大固有の教育プログラムで、既存の学問分野を超えた知識と学問の手法を提供しています。
また、専門教育では、これまで多くの研究者をはじめ、高度な専門性を備えた女性職業人を育成してきました。お茶の水女子大学の専門的教育研究の先進性 は、二つのCOEとグローバルCOE、大学院改革プログラム、大学教育の国際化加速プログラム、若手研究者インターナショナル・トレーニング・プログラ ム、実証的社会科学研究推進事業など、多領域に亘る活動に象徴的です。
お茶の水女子大学のこれらの教育研究活動は、国立大学の中でも特に高く評価されています。この評価に甘んじることなく、お茶の水女子大学は、真摯に学ぶ 女性を育成し、教育と研究の成果を社会に還元することによって、日本のみならず国際的に社会をリードし未来を創造しうる高度な教育研究機関となることを志 向しています。
お茶の水女子大学長 羽入 佐和子
文部科学省特別経費プロジェクト 2010年度~
本学における教育は、21世紀型リベラルアーツ(文系、理系の領域を横断した視野を獲得し、自在につかえる技を学ぶ)を基礎とした広い視野のもとに、創造性と実践性を備えた専門基礎力を持つ人間を育成する新たな学士課程である。自然・人文・社会領域の総合的理解を深める「文理融合21世紀型リベラルアーツ」(LA、教養教育課程)の基盤の上に、学生主体の複数プログラム選択型専門教育課程を導入し、21世紀の社会に必要とされる教養と専門性を備え、自主自律の精神に富み、女性リーダーを育成する学士課程教育を構築する。具体的には、従来の学科、コースの専門性の枠内で閉鎖的に専門教育を実施するのではなく、学部学科等の教育組織を横断した複数プログラム選択履修制度を導入し、主プログラムと選択プログラムの組合わせにより、多様な可能性をもつ専門基礎力を育成するものである。
文部科学省採択 大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラム 2009年度~
本取組は、学生個々の特性と志向性に応じた学士課程全体に展開する幅広い学びのパスを保証する複数プログラム選択型履修の導入により、多次元的な学士力 (高度な専門知性に裏づけられた研究力と幅広い見識をもち多様な職業領域に通じる総合力という2つの力能を基軸としたもの)の養成を担う本学教育改革の推 進プログラムとして実施するものである。具体的には、以下の3つを一体運用することで、学生への効果的、確実な教育の質保証を推進する。
(1)開講全科目にカラーコードベンチマークシステムの導入
科目の授業水準を色分けによって科目履修を適正にガイドし、構造体系を感覚的にも把握できるようにするシステムである。
(2)ファンクショナルGPA 制度の導入による厳格な成績評価の実施と教育成果の質保証を明確にする仕組みの開発と運用 優秀な成果をできるだけ適正に評価することと、教育成果の質保証を確保するため、直接グレードポイントを算定するfGPA(functional Grade Point Average)を導入し、成績向上につなげる。
(3)以上のあらたな施策で生じる多様な学修のあり方を適切にガイドしていくきめ細やかな学修支援体制(組織+情報基盤)の構築
文部科学省採択 理数学生応援プロジェクト 2009年度~
専攻分野の"理"に根ざす学びへの目的意識や意欲の触発、あるいは科学に対する広い視野の啓発のため、関連あるいは隣接分野の他学科の教員の下で学生が 卒業研究を行える方策、学際的分野の副専攻の開設、複数プログラム選択履修制などにより、ひとりひとりの学生の個性と能力を伸ばす種々の取り組みを行う。
文部科学省 大学生の就業力育成支援事業 2010年度~
本学は学生個々の特性と志向性に応じた多次元的な学士力の養成を目指しており、その養成過程で修得される諸能力を適切に組み合わせ、女性の地位向上をは じめとする社会的課題の解決に貢献する高度な就業力として発揮できるようにすることが、「女性リーダーのためのコンピテンシー開発」の目標です。
本取組みではOECD(経済協力開発機構)が提案しているキー・コンピテンシーの枠組みをもとに、双方向のツール活用、自律的活動、多様な社会集団での 協働という3分野のコンピテンシーを身につけ、これらを本学が女性リーダー力の核と考える心遣い・知性・しなやかさという思考・行動特性のもと、適切に組 み合わせ成果をあげられるようにします。学生が主体的に、また仲間と協働してコンピテンシーを開発できるしくみをつくります。
文部科学省特別経費プロジェクト 2010年度~
食育の高度化・多様化に対応し、日本発のSHOKUIKUを新しい概念として海外に発信していくために、従来の食育の枠を超えた学際的な幅広い教養をもち、多様な場やレベルに応じて科学的根拠に基づいた情報を、正しく発信できる高度専門家を育成する。
文部科学省採択 戦略的大学連携支援事業〔東京医科歯科大学、北里大学、学習院大学連携事業〕
学際生命科学の高度化において互いに補完的な特色を有し、東京の中心部に位置する四大学が中核となり、首都圏の様々な研究機関・企業・自治体と連携の輪 を広げて産官学地域ネットワークを確立する。四大学がこのような地域ネットワークと連携しつつ、補完的に大学院共通カリキュラムの開発やインターンシップ 共同実施、学生支援共同実施等の教育高度化システムの構築を行うことにより、地域と連携した異分野融合的教育研究環境を作り、幅広い学識を備えて社会ニー ズを理解して探究できる人材の育成に貢献する。
文部科学省採択 大学教育の国際化加速プログラム〔東京医科歯科大学共同事業〕 2008年度~
生命科学の研究の多くは、国境や分野をこえて共同で行われている。国際的な視野をもつことなくして、生命科学の発展に貢献することはできないため、この プログラムでは海外の高等教育機関とも協力して大学院の生命科学教育の国際化を進める。具体的には、学生が本学に在学しながら海外の先進的大学の学位(修 士)研究指導を享受できる制度を試み、学位研究指導を実質的に国際化し、大学院教育の国際水準を確保する。さらに、東京医科歯科大学における国際ネット ワーク型ダブルディグリー教育プログラムの開発にイーコール・パートナーとして協力する。
日本学術振興会採択 若手研究者インターナショナル・トレーニング・プログラム【ITP】
女性人材育成の土壌のある欧州研究機関に理学専攻の大学院生を派遣する。3つの段階を経て社会に羽ばたく「ホップ・ステップ・ジャンプモデル」を構築し、国際的視野をもつ女性研究者を育成する。
独立行政法人 科学技術振興機構採択 理数系教員 (コア・サイエンス・ティーチャー) 養成拠点構築事業
理科が好きで得意な小学校教員と理学部出身の大学院生を、指導力と教材開発力に優れた小・中学校教員に育てることを目指す。科目には、小・中学校の接続 を意識した理科と先端研究をつなぐ「CST理科教育法」、地域の教育資源を教材化するための「教材開発法」、夏休みの「自由研究指導法」、そして「教員研 修実践論」を学び、「教職インターンシップ」で教育現場を体験学習する。これら科目全てに合格した受講者は、CSTと認定され、各市区に設置する理数教育 支援拠点とCST専属理科支援員を活用し、地域の理数教育を振興する。
文部科学省特別経費プロジェクト 2010年度~
本取組は、本学が実践してきた「女性リーダー育成プログラム」の成果を踏まえ、先進的学際的な分野を開拓する女性研究者を育成する国際的拠点形成を目的とする。そのために、以下の事業を実施する。
(1)リーダーシップ教育の理論構築
(2)女性の能力を開発する国際的ネットワークの構築
(3)国際水準の女性研究者の育成システムの構築
文部科学省特別経費プロジェクト 2010年度~
本取組では、グローバル社会における平和構築を目指して、先進国と開発途上国の大学、研究機関との国際的ネットワークを創成する。このネットワークは女 性 の役割を見据えた知的国際連携であり、アジア・中東・アフリカ地域における特に紛争後の国・地域における女性と子どものエンパワーメントを目指す。そのた めに、以下の事業を実施する。
(1)女性と子どもの支援に関する国際協力のための世界各地の(女子)大学とのネットワークの形成
(2)国際機関・国際NGOおよび援助機関の女性と子どもの支援に関するプロジェクトとの連携
(3)教員・学生(院生)との協力と交流、卒業生組織による女性と子どもへの国際協力活動
(4)平和構築に向けての国際協力人材育成のプログラム化と人材交流
(5)国際貢献(平和構築、女性支援、子ども支援分野)における日本の(女子)大学のリーダーシップ
文部科学省採択 新たな社会ニーズに対応した学生支援プログラム 2008年度~
大学入学後の早い時期から女性のライフスタイルを意識させることにより、企業への就職、さらに管理職への昇進をめざす学生への早期支援を行う。そのために、以下の事業を実施する。
(1)OG就活(就職活動)ネットワークと
(2)就職アドバイザーによる企業と学生のマッチングを行い、女性のキャリアパスのモデルを築く。
(3)働く力の証明となる「就活パスポート」を大学が発行し、
(4)企業とタイアップしてキャリア・セミナーを開講して働き続ける力、さらに管理職に必要な意識と実行力を養成する。これらにより、将来、指導的な地位で活躍する活力ある女性(出る杭)を社会に送り出す。
文部科学省採択 大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラム 2009年度~
支援する側の視点から個別に展開されてきた、授業料減免施策、学寮施策、大学独自奨学金施策を見直し、被支援者である個々の学生ごとに、多様なニーズを 把握し、きめ細やかで効果的な統合型学生支援システムを構築する。また、留学生支援の拡充も図る。これにより、女子高等教育機会の均等化を図り、本学の教 育機能の基盤を確保するものである。
高度専門的研究力を持つ教員養成・現職研修システムの構築と幼小接続期の新学校制度開発(2010年度~)
幼児/児童の「探究力・活用力」育成を目的とする新たな学校制度と教育課程を検討・開発するとともに、附属学校園を活用して「コア・ティーチャー」となる大学院生を育成し、教員の研究=探究力形成を促す教員養成・現職教員研修システムを開発・普及する。
文部科学省特別経費プロジェクト2010年度~
乳幼児教育に関心を持つ女性・社会人の学び直しの場を、教員養成・乳幼児教育における本学のリソースと連携しつつ新たに構築し、ケア的資質と戦略的子育て支援力のある人材の社会還元モデルを発信する。
科学技術振興機構,科学技術振興調整費プロジェクト 若手研究者の自立的研究環境整備促進 2008年度~
平成19年度より、先端分野で国際的に活躍する若手研究者を育成するプログラムを開始しました。このプログラムは、優れた若手研究者を自立的環境のもと で育成し、わが国の国際的競争力とステイタスを高めることを意図している。また、本学で学んだ博士学位取得者は、大学や研究所でテニュアなポストに就き、 これまでにも国内外の女性研究者・教員の増加に貢献してきた。そこで、この実績をもとに、先端的な研究分野で国際的に活躍しうる若手研究者を育成し、国際 競争力の強化のための人材システム改革モデルを提案する。
日本学術振興会 研究者海外派遣基金助成金【組織的な若手研究者等海外派遣プログラム】 2010年度~
指導的女性・女性研究者の育成をすること、及び国際交流を通じて国際的に認知される高度な水準の研究を行うことができる女性科学者の育成に取り組んでいる。対象として、ポスドク研究員や若手研究者に対する研究留学の機会を与え、海外で研究できる資源の幅を広げることで研究能力の向上が諮られ、多様なキャリアパスへとつながることが国際水準の育成を加速する。
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