プロジェクト

JICA地域別研修

中西部アフリカ幼児教育

JICA地域別研修の概要

趣旨

 現在、サハラ砂漠以南地域は、五歳未満児死亡率や栄養失調・疾病患率が非常に高い現状にあり、喫緊に解決すべき問題となっている。近年、国際社会では、就学前教育の拡大・改善の重要性が認識され、「万人のための教育(ダカール行動枠組み)」達成を目指し、幼児教育分野での途上国に対する支援体制が強化されてきている。しかしながら、同地域では乳幼児開発すなわちECD=Early Childhood Developmentに関して、各国政府の強いコミットメントと確固とした政策は示されておらず、その位置づけが不明確であるのに伴い、同分野の専門的人材が圧倒的に不足している。そこで、サハラ砂漠以南、特に中西部アフリカ地域でのECD分野の整備と普及を図るため、幼児教育の専門的研究と指導者育成に130年の伝統と確かな実績を誇る本学の知見・経験を活用する研修の機会を設け、同分野の専門家の育成と能力向上を支援する。

研修期間

2006年9月19日から10月12日(24日間)
9月21日(木)本学にて開講式 10月11日(水)JICAにて閉講式

対象国

セネガル・ニジェール・マリ・ブルキナファソ・カメルーン5ヵ国 (フランス語圏)

対象

15名  就学前教育行政官、幼児教育視学官、教員養成校教師、幼稚園園長など

課題

  1. 幼児教育に関する一般的または専門的な知識やEarly Childhood Developmentに関するマルチセクトラルな視点についての理解を深める。
  2. 知識偏重ではなく、子どもの発達段階に応じた適切な保育方法について理解を深める。
  3. 幼児教育に関する各関係者との連携・支援体制についての理解を深める。(幼児教育施設や保育者と親・コミュニテイとの関係、省庁間との関係など)
  4. 日本での研修を自国の幼児教育に活用・反映・普及させる。

研修内容

講義・視察・ワークショップ

講義
日本の幼児教育概要(政策・制度・財政)/歴史/行政(中央地方・所轄機関)/乳幼児の発達段階/子ども中心の保育の理念と方法/小児保健・母子衛生/指導案・カリキュラム作成/教材・玩具作成/子どもの評価/教員養成/両親教育・家庭支援/幼小連携など
視察
お茶大附属ナーサリー・幼稚園・小学校/白梅学園大学/大和郷幼稚園/千代田区立いずみ子ども園/東横学園女子短大子育て支援センター「ぴっぴ」/青山こどもの城/
本学での受け入れ組織
開発途上国女子教育協力センター(幼児教育協力研究部門)