News & Info

女性リーダー育成プログラム公開講座「リーダーシップ論」を開催いたしました

 本学が取り組む女性リーダー育成プログラムの一環として、2009年1月10日、2月28日に、公開講座「リーダーシップ論」連続講演会を開催いたしました。


第一回講師:小林陽太郎 氏

第一回は、小林陽太郎氏(富士ゼロックス株式会社・相談役最高顧問)を講師としてお迎えし、「私の考えるリーダーシップ」と題してお話をいただきました。米国のジョセフ・ウィルソン氏と日本の緒方貞子氏を具体的な理想的リーダーとしてあげられ、お二人に共通するものとして「人間力」と「内省」を指摘され、内面によってリーダーたることの意義をお話になりました。そして、自らの豊かなご経験に基づいて、リーダーの条件として、人をひきつける人間的な魅力、豊かな教養に裏付けられた判断力、自分らしくあること(自分のスタイルを持つこと)をあげられた後、最重要の資質は謙虚であることだと述べられました。すなわち、寛容でオープンマインドであることによって人の意見を容れることができ、それはひいては創造性をもたらすとのご指摘は、参会者全員の胸に深く染み入りました。

第二回講師:池田守男 氏

講演会第二回には、池田守男氏(株式会社資生堂相談役・東洋英和女学院理事長・院長)を講師としてお迎えし、「社会におけるサーバントリーダーシップ」と題してお話をいただきました。女性を主な顧客とする資生堂という企業におけるご自分の体験をふまえながら、男女共同参画社会のあるべき姿として、女性はもちろん、高齢者も学生も、すべての人々による全員参画社会を掲げられ、そのなかで求められる新しいリーダー像として「サーバントリーダーシップ」を提示されました。格差の拡大とグローバル化による多様な価値観の交錯する現代社会にあって、従来のようなトップダウン式のハードパワー型リーダーではもはや十分ではなく、社会や他者に奉仕し尽くすこと、すなわち人間的な温かさの帰結として多くの人を率いていく、そのような「サーバントリーダーシップ」こそが真のリーダーシップであると述べられました。日常生活につながるものとしての「サーバントリーダーシップ」という概念は、参加者に深い印象を与え、自身を顧みる大きな契機を与えられました。

 ともに当日は、一般の方からも多くの参会者を数え、500名をこえる人々が参加しました。また司会は本学の大学院博士前期課程の学生が務め、質疑応答では本学学部学生が積極的に発言するなど、「リーダーシップ論」の講演会にふさわしいものとなりました。

会場内の様子

会場内の様子

国立大学法人お茶の水女子大学 〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1

責任者:お茶の水女子大学ホームページ運営委員会委員長 

E-mail: