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大学組織の改組のお知らせ

—受験生・在学生のみなさんへ—

お茶の水女子大学では、平成19年4月から大学全体の組織が変わりました。大学院(2課程、10専攻)、大学(3学部)、附属学校園(幼、小、中、高)、教育・研究センター(17センター)が一体となり、21世紀の女性の人材育成に取り組んでいます。

1.文理融合型の大学院「人間文化創成科学研究科」が発足しました。
  • 文系と理系が一体となった全学でひとつの大学院です。
  • 専任教員のほぼ全員がこの大学院(研究院)に所属し、全学一体となって、3つの学部と大学院での教育に取り組んでいます。
  • 学部や大学院の専攻の枠を超えた横断的なカリキュラムやプログラムが可能になりました。
  • 博士前期課程と博士後期課程にそれぞれ対応する専攻が5つずつ置かれています。進路は3つあります。前期と後期を一貫したカリキュラムと指導のもとで研究する(研究職型)、博士前期課程を終えた段階で専門職につく(専門職型)、そして他大学で前期課程を修了し、後期課程からお茶大大学院に入学する(研究職型)こともできます。
  • 附属幼稚園、小学校、中学校、高校と連携したさまざまな教育・研究のプログラムを実施しています。乳幼児から老年まで、女性の生涯を見通した視野の広い教育活動を進めています。

2.21世紀型文理融合リベラルアーツ
  • 21世紀は、知識や技術の専門化・多様化と社会のグローバル化が平行して進んでいます。そこでは、私たちが学ぶ知識は、専門的でないと役にたちませんし、同時に国や文化が違う相手にも伝える必要があります。
  • かつて大学では、専門教育の前段階として、教養教育を行ってきました。現代は、高度な専門教育を支えこれを使いこなすために、発信・交渉能力、領域横断的な視野、変化に対応する判断力を養う必要があります。
  • それが、自在に(リベラル)つかえる技(アーツ)としての「21世紀型のリベラルアーツ」です。
  • 新プログラム「文理融合型リベラルアーツ」では、文系理系にまたがるテーマにそって、講義・討論・発表・実験実習・演習を組み合わせた科目群をつくり、多面的に学び、読み・聞き・書き・語り・作るという5つの能力を養成します。こうして、根源的な「考える力」を身につけます。
  • このような教育プログラムは、ひとつのキャンパスに人文学、社会科学、理学の3つの系列の教員が集うお茶の水女子大学だからこそ、可能なのです。
  • 文系の人間にも科学技術の理解が、理系の人にも人文社会の理解が不可欠になっています。例えば、ゲノムについての知識を共有することは、人間はそれぞれ異なることを再確認することであり、人種差別につながる偏見を取り除いてくれることでしょう。歴史を知ること、事象を「成り立ち」から理解することは、女性がライフサイクルのさまざまな場面で遭遇する困難を突破する力を与えてくれます。ひとりひとりが生涯にわたって生き生きと生きるための「お茶大リベラルアーツ」の誕生です。

本学の先進的教育・研究プロジェクト

お茶の水女子大学は、国立大学法人の発足にあたって、「学ぶ意欲のあるすべての女性の真摯な夢が実現される場」となることを目標に掲げ、さまざまなプログラムを実施してきました。
 19年度の改組は、これらを集約するもので、高校課程から大学院博士後期課程までを見通した専門的かつ実践的教育、少人数で高密度のまとまりのある大学教育(21世紀型のカレッジ)を目指します。


1.国際的な研究拠点の形成
<グローバルCOEプログラム>
  • グローバルCOEプログラムは、平成14年度から文部科学省が開始した「21世紀COEプログラム」の評価・検証を踏まえて、その基本的な考え方を継承しつつ、日本の大学院の教育研究機能を一層充実・強化し、世界最高水準の研究基盤の下で世界をリードする創造的な人材育成を図るために、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を重点的に支援し、国際競争力のある大学づくりを推進することを目的とした事業です。 平成19年度より始まりました。本学では、<21世紀COEプログラム>の支援を受けた「誕生から死までの人間発達科学」を発展させて、初年度に一件採択されました。

<21世紀COEプログラム>
  • 文部科学省が大学に世界最高水準の研究教育の拠点の形成のために支援するプログラムを開始し、本学では二つのプログラムが採択されています。

2.大学院教育プログラム
<大学院教育改革支援プログラム>
  • 社会の様々な分野で幅広く活躍する高度な人材を育成する大学院博士課程、修士課程を対象として、優れた組織的・体系的な教育取組に対して、文部科学省が平成19年度よりはじめた教育推進補助金事業です。 本学は、〈魅力ある大学院イニシアティブ〉の支援を受けた「<対話と深化>の次世代女性リーダーの育成」プログラムを発展させて、初年度に1件採択され、国際的な活発な教育活動を展開しています。

<魅力ある大学院イニシアティブ>
  • 文部科学省が開始した「大学院教育の充実(実質化)」を勧めるためのプログラムとして、現在次の3つの事業が実施されています。

3.「科学コミュニケーション能力養成プログラム」(教員養成GP)
 科学技術と一般社会との架け橋となるサイエンスコミュニケータが必要になっています。本プログラムは、現職の小・中学校教員と大学院生を対象として、地域社会から国際的にも活躍できるサイエンスコミュニケーション能力を持った教育指導者の養成を目標としています。科学技術の今を、教室へ、家庭へ、地域へ。
 
4.特別教育研究経費
 国立大学法人は、基盤となる運営費のほかに、それぞれの大学法人が中期目標に掲げる計画やそれに基づく改革を推進するために「特別教育研究経費」を申請することができます。大学がそれぞれ特色ある教育や研究を進めるための栄養剤といえます。お茶の水女子大学では、17年度に2件、18年度に3件、19年度は4件のプログラムが採択され、次の9件のプログラムが平行して進行します。
b.
a.
開発途上国の女子教育・乳幼児保育の支援(連携融合、平成17-21年度)
c.
国際協力人材育成(教育改革、平成17-21年度)
d.
e.
f.
g.
女性が進出できる新しい研究分野の開拓(研究推進、平成19-21年度)
h.
i.
「主婦を研究の世界に呼び戻そう」(特別支援事業、平成19年度)

設備・事務組織
 大学の教育や研究を下から支える整備の充実や事務組織の改革にも取り組んでいます。
 平成18年度には、大学本館(講堂および総合研究棟)の増改築が完成し、10月に落成式を盛大に行いました。さらに平成18年度補正予算では、附属中学校の改築と文教育学部1号館の耐震工事が実施されます。
 附属図書館も、学生の皆様が共に学び、語り合える場を大きく拡げました。


新しい組織で、みなさんをお待ちしています。

国立大学法人お茶の水女子大学 〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1

責任者:お茶の水女子大学ホームページ運営委員会委員長 

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