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一橋記念講堂にて、お茶の水女子大学公開シンポジウム
「若手と女性が活躍するお茶大型システム〜新しい拠点と9人の若手研究者〜」を開催しました。

 国立大学法人お茶の水女子大学は、9月26日(金)に一橋記念講堂において「若手と女性が活躍するお茶大型システム〜新しい拠点と9人の若手研究者〜」をテーマに、公開シンポジウムを開催しました。

 まず、開会に当たり、お茶の水女子大学 郷通子学長が開会挨拶としてシンポジウムの趣旨を述べた後、午前中を第一部とし、本学、大学院人間文化創成科学科の由良敬教授が、お茶の水女子大学の新しい研究拠点のひとつ、「生命情報学教育研究センター」の発足について紹介しました。

 引き続いて、招待講演者の情報・システム研究機構ライフサイエンス統合データベースセンター長の高木利久氏より「データベースが拓く新たな生物学〜ライフサイエンス統合データベースセンターの取り組み〜」と題してご講演いただきました。日本の生物学分野においてさまざまな研究を続ける研究者たちのため、氏がセンターをあげてご尽力されている、統合データベース構築の現状とその展望についての、大変興味深いご講演でした。分散する膨大なデータをいかにして統合し、今後の研究に活用させていくのか。氏のお話の中で見えたその取り組みへの果敢な挑戦は、日本の生物学研究の将来への大きな希望と期待を感じるものでした。

開会挨拶を述べる郷学長 招待講演 情報・システム研究機構 ライフサイエンス 統合データベースセンター長 高木 利久 氏
開会挨拶を述べる郷学長 招待講演 情報・システム研究機構 ライフサイエンス
統合データベースセンター長 高木 利久 氏


 午後からの第二部では、若手研究者育成の新拠点である「お茶大アカデミック・プロダクション」の紹介とこのプロダクションに所属する9人の特任助教による研究発表会行われました。

 はじめに、文部科学省科学技術・学術政策局基盤政策課長、川端和明氏よりご挨拶をいただき、プログラムに対する激励の言葉を賜りました。つづいて、本学の柴田文明理事が、科学技術振興調整費の若手研究者の自立的研究環境整備促進プログラム「挑戦する研究力と組織力を備えた若手育成」として、2007年に発足した「お茶大アカデミック・プロダクション」の内容を紹介しました。その後、国際公募により187人の応募者から選ばれた、9名の特任助教一人ひとりが壇上に立ち、自らの研究における歴史・今・将来について、短い持ち時間ながらも解り易く丁寧な発表を行いました。

 各特任助教の研究発表タイトル(参考)

氏名 発表 分野
小倉 淳 「眼の起源と進化と多様性」 生命情報学
Jesper Jansson 「Building trees from distances」 生命情報学
金本 理奈 「もつれ合う原子集団を探る」 量子情報科学
森 寛敏 「コンピュータケミストリで生体微量金属の謎に迫る!」 シミュレーション科学
郡 宏 「リズムの科学」 ソフトマターサイエンス
貞許 礼子 「化学を使って新しい生体機能を開拓する」 超分子化学
塚田 浩二 「衣食住に密着したユビキタス・インタフェース」 ユビキタス・コンピューティング
佐野 浩子 「生き物の形作りとはたらきを遺伝子の言葉で読み解く」 発生遺伝学
工藤 和恵 「振動を加えて新しい物理現象を探る」 統計物理学


 個々の発表後は、その日の最終プログラム「お茶大の魅力とは?=特任助教に聞く=」として、9名全員が壇上にあがり、「①なぜお茶大を選んだのか、②着任後の感想」等について、インタビュー形式で質疑応答を行いました。お茶大の魅力として、「子供のいる女性研究者をサポートしてくれるお茶大の環境」、「小さな大学(組織)における配慮の細やかさ」、「自分の将来のモデルとなってくれる女性研究者が身近に多くいる環境」などが挙げられ、お茶大アカデミック・プロダクションの魅力、または着任後の感想として、「独立した研究環境を与えてもらえること」、「通常はめったにない、分野の異なる研究者(自分以外の特任助教)と話すチャンスに恵まれたことが良かった」などが挙げられました。

 参加者からは、「お茶大が人材育成に力を入れ、教育研究活動が活発に行われていることが分かりました。また、教育研究をはじめとして、あらゆる事柄において女性の視点に立って考えることの大切さを理解させて頂いた。」という感想も寄せられ、お茶の水女子大の新しい拠点を学外に紹介する有意義なシンポジウムとなりました。

「お茶大の魅力とは?:特任助教に聞く」の様子 司会:柴田理事 郷学長を囲む9人の特任助教
「お茶大の魅力とは?:特任助教に聞く」の様子 司会:柴田理事 郷学長を囲む9人の特任助教

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