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本学でJICA研修「中西部アフリカ幼児教育」実施

子ども発達教育研究センター 首藤美香子

 本学の開発途上国女子教育協力センター(幼児教育協力研究部門)が中心となって、JICA地域別研修「中西部アフリカ幼児教育」が、9月21日から10月11日まで本学で実施されました。
 近年、国際協力において、乳幼児期からの保護と教育を一体化させた総合的アプローチが重視され、特に幼児教育分野での途上国に対する支援体制が強化されてきています。今回は、5歳未満児の死亡率や栄養失調・疾病患率が非常に高く、乳幼児への支援が喫緊の課題となっているアフリカ、サハラ砂漠以南の中西部アフリカ地域(仏語圏)での、乳幼児開発を推進するため、幼児教育の専門的研究と指導者育成に、130年の伝統と確かな実績を誇る本学の知見や経験を役立てる三週間の研修の機会を設け、セネガル・ニジェール・マリ・ブルキナファソ・カメルーンの5ヵ国の、幼児教育行政官、教員養成校の教授、幼稚園園長ら15名を受け入れました。
 明治以来、本学の附属幼稚園が拠点となって推進してきた「子ども中心の幼児教育」、すなわち「子どもの自由な遊びを尊重した生活の中で、子ども自身が主体的に学ぶ力を育む」理念と実践を紹介する視察を核に、幼児教育の制度・政策の基礎的整備法や子ども理解の専門的知識(発達心理学・教育学・小児保健・子どもの権利と児童福祉など)の提供、指導案や教材・玩具作成の実技指導、人材育成の検討、両親教育や地域・家庭支援の意義と方法の確認、幼児教育の国際比較の討論会などの講座を設けました。
 あいにく期間中は断食月と重なりましたが、誰一人体調を壊すことなく精力的に研修に臨み、各国の置かれた状況も職種も身分も異なる15名がひとつとなって、日々アフリカの子どもの未来について活発な意見交換がなされました。視察先で、日本の子どもたちと触れ合う時の研修生のやわらかい、優しい笑顔に大きな希望を感じた研修でした。

附属幼稚園視察 1 附属幼稚園視察 2
附属幼稚園視察 1 附属幼稚園視察 2
附属小学校視察 1 附属小学校視察 2
附属小学校視察 1 附属小学校視察 2
文部科学省表敬訪問 大学正門前集合写真
文部科学省表敬訪問 大学正門前集合写真

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