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海外旅行あるいは帰省する教職員及び学生へ

お茶の水女子大学長   郷   通 子
保健管理センター所長  森 田   寛

 鳥から人への高病原性鳥インフルエンザ(A型H5N1、以下H5N1と略)感染例が増加しつつあります。特に本年5月、インドネシアでヒト→ヒト→ヒトと3段階でのH5N1の家族内集団感染が発生して注目されています。現在、H5N1のヒト→ヒト感染は感染者と長時間同室で過ごす、感染予防対策を取らずに感染者を看病する、などの感染者との濃厚な接触例に限られていますが、鳥からの直接感染の場合も、感染者からの感染の場合も一度H5N1が感染すると従来のインフルエンザとは異なって、呼吸器のみではなく全身臓器が障害され、極めて重篤な状態になります。(2006年10月末までの感染者死亡率は59%)。従って、以下のH5N1感染地域への旅行は控えることが無難ですが、やむを得ない旅行などに際しては、確実に感染の可能性をなくす必要があります。

1. ベトナム 2. インドネシア 3. タイ 4. 中国 5. エジプト
6. トルコ 7. アゼルバイジャン 8. カンボジア 9. イラク 10. ジブチ
(2003-2006年の確定患者数の多い順。WHOによる)

 一方、H5N1が人に感染しやすいヒト型へ変異する可能性(新型ウイルス出現)が危惧されています。もしヒト型H5N1によるパンデミック(汎世界的流行、WHOのフェーズ6)になると、以下のことが想定されています。

・高齢者や乳幼児のみでなく、若年者にも感染する
・感染率:25〜40%
・死亡率:2%、高ければ15〜20%

 以上から、やむを得ず上記の地域に旅行あるいは帰省する職員および学生の方は次の点にご留意下さい。

出国前にご注意いただくこと

1. 旅行あるいは帰省することを上司や指導(担任)教員に必ず伝えること。


これらの地域にてご注意いただくこと

1. 可能な限り家禽類や鳥類(鳥、七面鳥、あひる、鴨、白鳥など)との接触をさけること(羽根、糞、十分加熱していない肉や卵も含む)。
2. 高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)感染疑いの患者との接触を避けること。

帰国後にご注意いただくこと

1. 帰国後あるいは帰国後1週間以内に「咳」や「38度以上の熱」がある場合には、職場あるいは大学に来る前に、必ずマスクをつけて医療機関を受診すること(学生はできるだけ、下記3によることが望ましい。)
2. 医療機関を受診するときには、適切な対応を受けるために、できるだけ夜間帯は避け、日中の診療時間内に受診すること。
3. 特に学生については、帰国後あるいは帰国後1週間以内に「咳」や「38度以上の熱」がある場合には、必ず保健管理センター(03-5978-5156)に電話連絡して医療機関受診等を打ち合わせること。また、同時に指導(担任)教員にもそのことを電話で連絡すること。

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