お茶の水女子大学賞「湯浅年子賞」

メダル

設立趣旨

お茶の水女子大学は、大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)が日仏共同事業として運営する「湯浅年子ラボラトリー(TYL)」の協力を得て、湯浅年子博士の自然科学及びその関連分野に対する功績を記念して、「湯浅年子賞」を設立しました。この賞は「お茶の水女子大学賞」の一つとして位置付けられています。


1978年頃の湯浅博士
 1978年頃の湯浅博士
 資料提供:
 本学ジェンダー研究センター

湯浅年子博士(1909〜1980)は、1931年に東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)理科を卒業後、東京文理科大学(現筑波大学)物理学科に入学し、卒業後同校副手となり、1938年からは東京女子高等師範学校助教授に就任しました。
1939年にフランス政府給付留学生試験に合格、1940年に渡仏し、フデレリック・ジョリオ・キュリー博士を師としてコレージュ・ド・フランス原子核化学研究所において研究を開始し、1943年には仏国理学博士号を取得しました。第2次世界大戦により日本に帰国後は、東京女子高等師範学校教授、お茶の水女子大学教授となり、自然科学分野のみならず、数多くの女子学生を育てました。 特に学術的に顕著な功績は、長年にわたり(1941〜1945、1949〜1980)フランスのコレージュ・ド・フランス原子核化学研究所およびオルセー研究所において、優れた原子核に関する実験的研究を行ったことであり、国際的に活躍した日本初の女性自然科学者と言えます。また、CNRS(フランス中央科学研究所)とJSPS(日本学術振興会)を繋いだ日仏共同研究の実現にも奮闘しました。

一方、和歌とスケッチ絵画にすぐれた才能を発揮し、『パリ随想』等数々の随筆を著し、科学や芸術・文学の道を志す女性に強い影響を残しました。 
『Jusqu’au bout、最後まで徹底的に』を信条として生きた湯浅年子博士のフランスと日本での足跡が次世代に受け継がれることを願い、「湯浅年子賞」を設立しました。


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